「恋は盲目」（L'Amour Est Aveugle）1920
≪ジョルジュ・バルビエ≫
（George Barbier 1882-1932）
フランス

ジョルジュ・バルビエはフランスのアールデコ時代の最も影響力のあるイラストレーターです。アール・デコ様式の優美さにエロティックなエッセンスを加えた美しい絵画で、ギリシャの壺絵やエジプトの彫刻、日本の浮世絵などに影響を受けました。
ファッションモードにも深い関心を持ち、雑誌にも定期的にイラストレーションを掲載。後には舞台や映画の衣装、舞台装置のデザインにも力を発揮していきました。
燕尾服を着た紳士が、蝶の様な美しい女性たちに翻弄されている様子がモダンに描かれたこのイラストは、「現代の幸福 あるいはモードの魅力」というバルビエが描いた、ファッション画集の傑作の中に含まれる一枚。
過去のコルセットでガチガチに締めつける衣服から、動きやすいものへ変わり、この時代には、現代に通ずる自由で斬新なデザインが多く生まれました。女性の社会進出の始まりが、ファッションに現れています。